借金と失業、病気に罹患という絶望的な状況にあった私ですが、運よく希望の仕事が与えられ、ようやく希望の光が見えてきたのでした。
でも、そんな時にはまた苦難が待ち受けています。
と言うか、苦難を自分で作り出しました。
コミュニケーションと理解の不足
少しの間、会社を休みたいと思ったのですが、一番の繁忙期が近づいていました。
そこで、繁忙期に入る前の10日間と決めて、取締役にお願いに行き快諾されました。
が、この時、上司には「長期休暇」と伝わっていたのです。
お休みに入ったものの、職場が回っているのか気になって仕方なく、1週間で出勤しました。
でも、そこで見たのは、私と子供たちで作り上げた場所が、見事に変えられていたのです。
それを見た瞬間「私の居場所がなくなった」と絶望的になりました。
もう私は必要ないのだと。
そして、泣きながら「もう辞める」と上司に訴えました。
でも、私は貧乏で病気があって他に行くところがないと気がついている上司なので、働き続けられるように考えてくれながら話をしてくれたようでした。
私も、せっかく借金が無くなって手足を伸ばして大きく呼吸ができるようになったのに、今、辞めてしまったら、どうなるのか?と思うので、「辞める」と息巻いているものの、話は止まるのです。
そこで、更に休暇をとることに落ち着きました。
転職活動が順調に進む
この更なる休暇中に、ハローワークに相談に行きました。
辞めるのを止めてもらいたいって気持ちがあったのです。
でも、ハローワークはカウンセリングの場ではないので、求人を紹介してくれました。
その紹介してくれた会社に応募したところ、トントンと進んでいき、気がついたら3次面接が終わっていました。
そこまで進むと、何だか次に希望が見えてくるのです。
それで、休暇を終えて仕事に戻りました。
戻った時には大忙し。
場所が変わっていたとか、そんな小さなことに構っていては、日々の業務が終わらない状態。
そんな中でも、受けた求人の面接が進み、4次面接、最終面接が通り、内定となったのです。
これは運命だ!と有頂天になりながら、日々の業務をこなし、ようやく落ち着いた時、再び上司に退職の意向を伝えました。
もう繁忙期が終わったことと、何度も言っていたからなのか、上司は「今回は決定して良いんだね」とのことで、1か月後の退職が決まったのです。
辞めるのを止めなさいという心の声との葛藤
転職先があり、退職が決まって、嬉しいはずなのに、心はだんだんと落ち込んでいきました。
繁忙期の忙しさが心地よく、その間、誰もが私を頼りにしてくれていたのです。
そして、お客様の笑顔。
何よりのご褒美でした。
新しく決まった会社の事務所を見せてもらうと、あまりにも静かで、そんな中で働くということが考えられなかったのです。
でも、もう退職すると決まっているし、自分で決めたのだから前に進むしかない。
そう思っていました。
その反面、「やっぱり辞めたらダメだ。この子たちと離れてはいけない」と心の声が大きくなる一方。
その声は、大きくなりながら、退職日まで続きました。
それでも、一度決めた「退職」を覆す勇気はありませんでした。
そして、退職日。
上司から「いつでも戻ってくればいいよ」と言われ、「戻る場所がある」と安心して退職したのでした。
が、この声は悪魔の言葉となって、この後の私を苦しめることになったのです。
⇒続きます
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