生活が苦しくなった時に力になってくれる生活保護制度

前に、「健康で文化的な最低限度の生活」というドラマがありましたが、あなたはご覧になったことがありますか?

漫画が原作らしいですね。

そのタイトル通り、健康で文化的な最低限度の生活を誰もが送れるように支援してくれる行政の人の話でした。

そんな支援制度に生活保護があります。

 

生活保護にはどのような趣旨があるの?

生活保護制度は、金銭的に生活に困った世帯に、自立できるようになるために、必要な保護を行う制度です。

これは、

第二十五条
すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。

の理念に基づいて、国が困っている人の度合いに応じて必要な扶助を行うものです。

生活保護の内容

最低限度の生活を送るために必要な費用が扶助されます。

1.生活扶助
着るもの食べるものなど生活していくのに必要な費用

2.住宅扶助
アパートの家賃や住宅更新料など住宅に関する費用
(決められた範囲内で支給されます)

3.教育扶助
義務教育を受けるために必要な費用
(基準額で支給されます)

4.介護扶助
介護に関する費用
(本人への支給ではなく、介護業者へ支給されます)

5.医療扶助
怪我や病気の治療に関する費用
(直接医療機関に支給されるため、本人の窓口負担はありません)

6.出産扶助
お産費用
(基準額で支給されます)

7.生業扶助
仕事に就くために、手に職をつけたりするための費用
(基準額で支給されます)

8.葬祭扶助
お葬式の費用
(基準額で支給されます)

生活保護を受けるための要件と保護費用

生活保護費は、一緒に生活している全員の収入が、国が決めた最低生活費より下回る場合に、不足分に対して保護が適用されます。

国が決めた、最低生活費は住む地域や家族構成などによって異なります

遠い所に住む家族や親せきがいて、その人が扶養する義務があるとなれば、扶養してもらわなければいけません。

利用していない不動産、タンス預金などは生活費に充てなければいけません。

また、障害年金などの他の制度で給付ができそうならば、そちらを優先して活用しなければいけません。

以前、テレビで見たドキュメンタリーで、老夫婦が生活が苦しく生活保護を受けたいけれど、どちらかのお葬式費用として、100万円の預金は絶対に手を付けたくない。
けれど、それがあるために生活保護を受けられないのだと流れていました。

生活保護を受けたら、葬儀費用も扶助してもらえるけれど、自分の納得いく葬儀を行いたいから、自分たちのお金を使いたいと言っていた気が…。

確かに、心情的には納得できますよね。

でも、生き延びることが先決かな?って思うのですが、それぞれの価値観の問題なので仕方ないですね。

生活保護の手続き

まず、事前に相談をしなければいけません。

相談するところは、お住いの地域の福祉事務所です。

複数の地域から生活保護を受給していた人がいたというニュースを聞いたことがありますが、複数地域での住民登録ってできるのだろうか?と不思議に思ったことがあります。

福祉事務所の生活保護の窓口に相談に行った時に、仕事の状況や、家族などから支援が受けられないのかなど聞かれます。

そして、受給申請のために資産の状況が分かるものなどを揃えるように教えていただけます。

申請後に、生活状況や扶養してもらえる家族はいないかなどの調査がおこなわれます。

保護が受けられるか決定されるのは、申請手続きから14日間くらいです。

まとめ

お金に困らずに生きていければ一番良いのでしょうが、突然の病気や会社の倒産など、生きている間にはいろいろなことがあります。

どうしても生活が苦しくて、どうにもこうにもならないとなった場合には心強い制度ですよね。

私は、何度も相談に行ったことがあります。

でも、引越ししなければいけないのと、ケースワーカーの訪問がどうしても嫌だったので、申請することなく過ごしていました。

年に数回、ケースワーカーが来ることや、少しの間、住むことくらい我慢すれば良かったのかなって思っています。

もし、あなたが、何かの原因で仕事ができずに引きこもって生活に困るような状態になったのなら、生活保護制度を思い出してみてください。

※参考:厚生労働省HP生活保護制度

 

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